信念は大義から生まれる。
人は、大義を掲げ、信念をいだく。
自己の低次な欲求を満たすことを大義とは言わない。
大義とは、利他である。
利他は、友愛と博愛から来る。
根底には、群れがある。
人は、群れで暮らす生き物であり、根本には本能がある。
家族に、同族に、国に人類に、身を捧げる意義を見出してこそ、大儀であり信念である。
人は、自分を滅し、大義と一体になった時、揺るぎない大きな力を得る。
個の力で出来る事はあまりにも小さい。
個の欲求で満たされる心はあまりに浅薄だ。
義は我にあり。
大義は力を与えるが、反発も招く。
大義とは、あまねく人々が持つ、多様性と利害関係からなる巨大な意志の塊を自分の信ずる角度で一刀両断したものだからだ。
賛同するものもあれば、否定するものもある。
だが仕方がない。切れ味の鋭い大義ほど強烈な熱狂と敵意を招くものだ。
反対意見を恐れて、太刀筋にためらいが出てはならない。
強烈な反発に負けない確固とした信念が無ければ、貫き通すことはできない。
この世に真実や正しさは存在しない。
無数の利害があるだけだ。
結果は歴史の証明を待つしかない。
振り返らず突っ走れ。
大義をなさずに死ぬことを恐れよ。
信念を通さずに生きることを恐れよ。
生きる理由がそこにある。