セカイノカタチ

世界のカタチを探求するブログ。関数型言語に興味があり、HaskellやScalaを勉強中。最近はカメラの話題も多め

世界は因果に満ちている

因果応報といいますが、世界は因果に満ちています。

原因があって結果があるというのは当然のことなのですが、それが自分とどのように関係するか、ということについて考えるのは、興味深いことだと思います。

因果というと、何か個別の事柄、例えば「家の周りを掃除すると良いことがある」のような単位で考えてしまいがちだと思いますが、実際には、あらゆる行動が微弱ではあれ、何らかの影響を後に残します。

呼吸や瞬きだって、それをしないことを考えれば、大気の動きやCo2の濃度に影響を与えるでしょう。

どんな些細な影響であっても、バタフライ効果を引き起こすカオス理論によるならば、時間や距離の離れた先で、どんな結果を引き起こすのかは、誰も予測できません。

例えば、このページにあるように、二重振り子や天気予報であっても、初期値のほんの少しのズレが拡大されて、予測不能な動きの差を引き起こしてしまいます。

[L] 二重振り子のアニメーションが教えてくれるカオス | ライフメモ

そして、世界との関わり方によっては、カオス理論を持ち出すまでもなく、結果に大きな影響を与える行動がいくらでも転がっています。

例えば、「核爆弾のスイッチ」であれば、物理的な行動はボタンを数センチ押し込むだけです(実際はコードを入力したり、幾つかのスイッチを同時に操作する必要があると思いますが)。

今、私達が生きているこの世界は、かつて無いほど、原因と因果が、増幅されやすい環境にあります。

例えば、次のツイートは、2016年に世界で最もリツートされたツイートだそうです。

現時点で140万人がこのツイートをリツイートしました。

この事は、インターネットやSNSを通じて、世界から影響を受けたり、世界に影響を与えたりという出し入れが、より身近に発生するようになったことを端的に表しているといえます。

人間の行動に伴う影響というのは、太古の昔から変わらず、常に私達の周りに存在し、途切れること無く続いてきたわけです。

「因果の真空」と呼べるような時間や場所はどこにもなく、この世界が生まれてから、みっしりと稠密に因果で埋め尽くされた結果が、現在の私達の姿なのです。

図(?)にするとこんな感じです。

因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果
果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因
因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果
果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因
因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果
果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因
因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果
果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因
因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果
果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因
因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果
果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因果因

因果は途切れること無く稠密に存在しており、数えることも困難です。

因果を「ひとつふたつ」と数えることは出来ないのです。

あらゆる行動があらゆる現象の原因となり、結果を導き出します。結果はすなわち次の事象の原因となるため、因と果を分かつことも困難です。

つまり、私達は世界を構成する因果の濁流のかなにあり、激しい流れにくるくると翻弄される木の葉のような存在なのです。そして、木の葉でありつつも、他の木の葉や流れに影響を与えうる、世界の一員でもあるわけです。

この事は、どんな事があろうと、逃れようがありません。

例え、死んだとしても、今まで起こしてきた影響の余韻は永遠に残り続けますし、死体だって大きな因果を引き起こします。

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私達は、逃れることの出来ない因果の渦中にあります。

私達の行動は、すべて何らかの結果を引き起こします。

私たちには、良くも悪くも、意識してもしなくても、その結果を引き起こす自由と責任があります。

どうせ逃れられない運命ならば、なるべく良い行いをして、良い影響を残した方が良いでしょう。

因果の濁流を利用して、自分の影響力を最大限に発揮し、世界をより良い方向へ変えてしまうのです。

何が良い影響なのか?

何が良い世界なのか?

絶対的な基準は、ありません。

最終的には、自分の掲げる大義と信念に従うしか無いでしょう。

良い信念を得るためには、日頃の行いを正すしか無いでしょう。

我欲を捨て、善い行いにより、自分の中の信念を最大限に納得できるものにする。

そうして見つかるものが、本当の夢です。

信念を以って貫けば、夢は必ず叶います。

その時、因果の濁流が織りなすセカイノカタチは、少し良いものになっているでしょう。

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