最近、死ぬことばかり書いていて気が滅入りますが、死について考えてばかりいると、死恐怖症になります。
僕が、タナトフォビアについて知ったのは貴志祐介の「天使の囀り」という小説からなのですが、この小説、タナトフォビア以外にも色々衝撃的な内容なので、まだ読んだことのない人は、一読をおすすめします。
僕にも軽度だと思いますが、死恐怖症的な所がありまして(と言っても死恐怖症がどういうものか専門家じゃないのでよく知りませんが)、突然永遠の世界の真ん中に取り残されるような感覚に陥り、心臓がドキドキと早鐘のように打ち、息が苦しくなるような発作に襲われることがあります。
最近は治まっていますが、一頃は毎日のように「死ぬのが怖くなって」夜中に目が覚め、上記の発作のような状態になり、声を上げてカミさんに怒られるというパターンを繰り返していました。
その前は、自分が死ぬ恐怖ではないですが、寝ている間にカミさんの呼吸が止まってしまっている気がして、びっくりして揺すり起こして怒られるというパターンを繰り返していました。これは、夜中に起されたカミさんが本気で怒るので、自分でもなんとかしたかったのですが、完全に寝ぼけているため、毎回大声を出して怒られていました。
最近治まってきているのは、死の恐怖を克服したから!と書ければカッコが良いと思いますが、多分、子供が生まれて、この子が夜泣きのひどい子で、4歳になる今でも、夜中に蹴飛ばされるは、夜泣きするわで、そもそも満足に眠れないからだと思います。(^^;
ただ、忙しいというのも大事で暇だと死の恐怖に食われます。
そして、死の恐怖から逃げてばかりいても面白くなくて、自分が死ぬんだという事を心の何処かで意識することで、現実世界の問題を凄く小さなものとして捉えることが出来るのでありがたいです。
最終的に、自分のためにやることって、深い満足を得られることがなくて、誰かのためにすることが、大きな満足に繋がるというのも、自分が死にゆく身だからです。
大義を成してこそ人生です。
死ぬのが怖いんじゃない、何も成さずに死ぬのが怖いのだと思っています。
- 作者: 貴志祐介,酒井和男
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2000/12/08
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