セカイノカタチ

世界のカタチを探求するブログ。関数型言語に興味があり、HaskellやScalaを勉強中。最近はカメラの話題も多め

仏教

10分で悟れ!

以前、ヴィパッサナー瞑想10日間コースに行った経験をエントリーしましたが、それから既に1年以上経過しました。 qtamaki.hatenablog.com その間僕は、熱心に瞑想を続けているかというとそうでもなくて、せいぜい10分間の瞑想を断続的に行っているにすぎませ…

「死」とは何か (読書感想文)

「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義作者: シェリー・ケーガン,柴田裕之出版社/メーカー: 文響社発売日: 2018/10/05メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る 『「死」とは何か』を読みました。 私たちには魂がある…

2018年も暮れたので仏教について身も蓋もない説明を企てる

ここ数年、仏教についてあれこれ調べていますが、仏教の基本構造が、自分の中で一体化した理論形態として理解できたので、ここらでまとめておきたいと思います。 システム屋という職業のせいか、私の性質として、「すべてのものを正規化したい」という思いが…

コミュ障の楽園?ヴィパッサナー瞑想10日間コースに行ってきました

「そうだ瞑想、行こう」 と、新幹線のキャッチコピーのようなノリで、瞑想に行ってきました。(またこの前振り) ちなみにこれです→ Vipassana Meditation 実際には、思いたってすぐに出発したではなくて、社会人でありパパでもあるので、会社の調整とか家族の…

鶴岡市にある善宝寺の「禅の集い」に行ってきた

ふとしたきっかけで、鶴岡市にあるお寺、善宝寺が曹洞宗の禅寺だということを知りました。 鶴岡市は、山形県にあって酒田市の隣です。この善宝寺も、酒田にやってきた2年前に偶然通りがかって、あまりに立派な門構えに思わず立ち寄ってみたことがあったので…

瞑想とは「私」をデタッチする試みです

一口に瞑想といっても種類がいっぱいありますので、ここではマインドフルネス瞑想やウィパッサナー瞑想のことを指して単に瞑想と呼びます。 通常、私たちは、自己との強い同一性を保っています。「自分は自分である」と認識していて、自分の体を自由に動かす…

ウ・ジョーティカ 『自由への旅「マインドフルネス瞑想」実践講義』(読書感想文)

自由への旅: 「マインドフルネス瞑想」実践講義作者: ウ・ジョーティカ,魚川祐司出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/11/25メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る 読みました。 本書はミャンマーのテーラワーダ(上座部)僧侶であり、世界的に…

親鸞『西方指南抄』に浄土真宗の真価を見る(読書感想文)

親鸞『西方指南抄』現代語訳作者: 新井俊一出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2016/07/21メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 親鸞『西方指南抄』を読みました。 我が家のお墓は浄土真宗大谷派です。浄土真宗の開祖は親鸞聖人で、師匠である法然上人の…

無我とは

私たちの目は、放っておいても物を見ようとします。目をつぶれば何も見えなくなりますが、これは逆にいうと「まぶたで光を遮断しなければ、目からの信号をシャットアウトする方法がない」という事を指しています。目をつぶっていても、目は光の感覚を脳に届…

慈悲とは

仏教が目標とする、二大要素は、「涅槃」と「慈悲」です。 輪廻や業や苦や無常や無我というのは、目標に対する世界観(というより世界そのものではありますが)を説明しているにすぎず、能動的に行う行動指針としては、涅槃と慈悲の2つになります。 涅槃につい…

涅槃とは

ブッダの説く、仏教の最終到達地点は、涅槃と呼ばれます。 私たちは、涅槃に至ることで「至上の楽を得る」とされています。 涅槃は何処にあるのかというと、私たちの心の中にあります。 俗に言う「天国」のように、この世界もしくは平行世界の何処かにあって…

輪廻と業

今から、輪廻と業について説明しますが、すごくあたりまえのことを書きます。 「なんだ、そんなのあたりまえじゃないか」と思っていただけたら幸いですが、大切なことなのです。 世界はとてもシンプルです。 シンプルすぎて気づかないのです。 輪廻と業につ…

マインドフルネスの「気づき」とは

近年、マインドフルネスが静かなブームを起こしていますね。 マインドフルネスとは、仏教用語のサティ(気づき)を英訳したもので、その名の通り「気づく」ことを中心とした取り組みを指します*1。 マインドフルネス - Wikipedia アメリカでもマインドフルネス…

写経はじめました

さて、お習字の一環として、写経をはじめました。 プログラミングの世界では、本の例題やサイトのコードサンプルを手元で入力して試してみることを「写経」などと呼んでいて、新米のプログラマーのみならず、ベテランであっても新しいプログラミン言語を覚え…

輪廻と業は単なる物理現象とその影響の事だった

輪廻とか業という言葉は仏教用語なのですが、理解が難しい概念のひとつ(ふたつ)です。 これらの概念について、自分なりに凄くシンプルな解を見たので、書きたいと思います。 というか、タイトルのとおりなのですが、色々難しく考えずに、輪廻も業も「単に物…

主観と自我、瞑想についての質問をいただきました

qtamaki.hatenablog.com 先日のこちらのエントリーですが、 id:naisei さんから、質問をいただきました。 とても良い質問で、考えさせられますし、元エントリーにて、説明が足りなかった部分を補えると思いますので、追加のエントリーを起こしたいと思います…

手動瞑想を継続的に行っている

qtamaki.hatenablog.com さて、思いつきで瞑想会に出かけてから早1ヶ月が過ぎました。 というか、まだ1ヶ月しか経ってないのか!と思えるほど、遠い昔の事のように思えます。 瞑想会では、「手動瞑想」という「パッ」「パッ」と決められた動作で手を動かしな…

仏教思想のゼロポイントを読んだ(読書感想文)

仏教思想のゼロポイント―「悟り」とは何か―作者: 魚川祐司出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/10/16メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る さて、この本は、有り体に言えば、仏教(特に初期仏教)の基本構造について述べてる本で、開教当初の仏教が…

仏教徒にはならないよ!

qtamaki.hatenablog.com こういうエントリーですので、「お、タマニチェンコはついに仏教徒になるのか?」と思われる方も多いかもしれません。 一応書いておきますと、僕自身の目的はあくまで「セカイノカタチの探求」にあります。 また、以前のエントリーで…

初期仏教を勉強し始めて1年経ったし瞑想会に行ってみた

qtamaki.hatenablog.com このエントリーが、1年前の9月だったので、読み始めてからは1年半ほど経っているかと思います。 この時点でも、仏教の思わぬ深さに驚きましたが、1年以上たった今でもその思いは変わりません。というか、知れば知るほど、その深遠な…

「哲学者のハイ」について

悩み多きお年頃 今から20年ぐらい前のことです。 僕が、高校生ぐらいのときです。思春期にありがちな問題として、親との衝突があり、悶々と悩む日々が続いていました。 その頃僕は、家族のことや進路のことなどで非常に追い詰められていて、色々なことを考…

輪廻はIOモナドだった。またはIOモナドは輪廻だった

みなさん、輪廻してますか? 「輪廻とはなんなのでしょうか?」という話題にも興味があるのですが、それは今回は置いといて、この話は完全にネタです。^^; まず、輪廻と一口に言っても、仏教だけの用語ではなく、インド方面に広く浸透している考え方なので、…

仏教の宗教としての矛盾について

宗教にとって信仰というのは大切なことだと思いますが、仏教において「信仰」というのは、特殊な立場にあります。 何故ならば、仏教において僧たちは「執着」を捨てて涅槃に至ることを目指しますが、信仰というのは執着そのものです。 特に、神や(超常者とし…

ブッダは誰も救わない。君が勝手に助かるだけだよ

昨日は、土門拳記念館に行きました。 そこには、非常に美しく芸術性の高い仏像の写真が何点か展示されていました。どれも、畳一畳分以上の大写しにされた写真で、確かな技術で撮影されたそれは、細部まで高精細に描写されており、ライティングや構図も恐らく…

依存症と仏教の「苦」は根っこが同じ

仏教で言うところの「苦」とは、人生における苦しみを指しますが、正確にはもうちょっと守備範囲が広くて、"unsatisfactoriness" つまり「不満足」の事を指します。 人生は、不満足の連続です。 例え、美味しいものを食べたり、欲しいものを手に入れて一時的…