激しくネタバレを含みます。まだ、ご覧になっていない方は先に劇場に行かれることをお勧めします
上映開始日に"スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け"を観て来たんですが、レイトショーにも関わらず、劇場は混雑していてコスプレしている人もチラホラ居て、まるでお祭りのような雰囲気でした。
前作「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」で、今まで積み上げてきたスター・ウォーズの世界観がすべて破壊され尽くしたので、今作でどのような展開を見せるのか、大変興味深いとともに、本作は監督交代などもあり、明らかに「見えてる地雷」なので、全く期待せずに「せめて傷口が浅く済めばいいけど・・・」という悲壮感の中、劇場に足を運びました。
事前のハードルを極限まで下げたのが幸いしたのか、見終わった感想としては「超面白かった!星5!!」でした。
いやー。映画って本当にいいものですね。
今回のスター・ウォーズの感想を一言で表すと、「色々疑問点が盛り沢山だけど、驚きのファンサービスの連続で勢いだけで怒涛のエンディングまで走りきった力作」といった感じです。
ネットでこんな記事を見つけましたが、冷静に見ると疑問点のオンパレードです。
でも、冷静になんて観られない!!
まず、前作のすべてから目をそらして、できればなかったことにしたいし。
その点で、今作は優秀です。ローズの出番も最小限にとどめ、フィンのお相手として頃合いの黒人女性を登場させているし、サクッと死んだファーストオーダーの最高指導者スノークの代わりに暗黒皇帝パルパティーンを登場させるというサプライズ!しかも、オープニングクロールの中でしれっと既成事実化のように登場!劇場の観客たちに「これはそういう映画である!」と高らかに宣言する行為にほかなりません。
ここで「オーケーJJ、エピソード8はいらない子。俺はお前にすべてを託すぜ!」とスイッチを切り替えることが、この映画を最高に楽しむためのコツだと思います。
それから始まる本編は、全編を通して、スターウォーズ的なお約束が怒涛の勢いで押し寄せるジェットコースターのようなもので、スカイウォーカー・サーガの最後を飾るにふさわしいお祭り映画でした。
私が、スターウォーズにスターウォーズ「らしさ」を感じるのは、以下のようなシーンです。
- ファルコン号で壁の間をすれすれのチェイス!銃座でTIEファイターを撃ち落せ!
- ピンチを伴ってハイパースペースに脱出!と思ったらさらなる危機のど真ん中に!
- →今回は連続でジャンプ&ピンチの連続!すごい!
- 異星人のエキゾチックな文化・禍々しい巨大クリーチャーとの戦闘
- →クリチャーとは戦闘せず、なんと治癒!新しい!
- スピーダーによるチェイス!ぶつかりそうな障害物の間をすり抜けながら、ワイヤを引っ掛けて激突!爆発を狙え!
- →まさにそんな感じのシーンが!
- 剣劇の最中、弾き飛ばされたライトセイバーをフォースの力で取り合う!息詰まる力比べ!!
- →今回はなんと、チューバッカの乗った輸送船を取り合う!しかも爆発!?それってパルパティーンの電撃じゃん!?最高!
- スター・ウォーズといえばライトセイバーでのチャンバラ。息詰まる攻防!
- →うねる大波の中、レイとカイロ・レンの戦闘シーンは、シリーズ屈指の出来!
- 敵基地や敵戦艦への侵入。ブラスターでの撃ち合い。数の暴力には叶わず囚われの身に・・・。
- →スターデストロイヤーに侵入するフィン一行、もちろん囚われの身になるが、まさかのアイツが内通者だった!
- 超絶ピンチからの逆転劇!
- →パルパティーン艦隊の圧倒的パワーの前にポーの希望も打ち砕かれ、ついに弱音を吐く・・・。その瞬間!空を覆うレジスタンスの船が!救援部隊の中には死んだと思っていたゾーリまでいる!!
- パルパティーンの電撃みたいはフォース!
- →今回の電撃はすごい!艦隊の周りを飛び回るハエみたいなレジスタンスの船を全部撃ち落とすぞ!
と、上げればキリがないほどの「スターウォーズらしさ」にあふれていました。これだけのスターウォーズ愛を洪水のように浴びせられて、細かい辻褄とか完全にぶっ飛びました。
最後のシーンで、パルパティーンを打倒して力尽きたレイ*1をカイロ・レンが癒やしのフォースで生き返らせた瞬間、見つめ合う二人・・・。そして、まさかのチュー???した瞬間に、「ははーん。これは、二人が結婚してシスの血とスカイウォーカーの血が合わさり、最強のジェダイが誕生するんだな!まさにスカイウォーカーの夜明け!」と思った瞬間に、まさかの消えるカイロ・レン!?!?さらに消えるレイアの遺体!?!?フィンにもいい感じの相手が現れて、ポーにも古い女が復活した今、レイのお相手はどうなっちゃうの???という下世話な心配が、頭をもたげてからの、タトゥイーンでライトセイバーを埋めて「レイ・スカイウォーカー」を名乗ってエンディングという展開で、完全に置いていかれましたが、なんとなくスカイウォーカーの夜明け感のあるエンディングで良かったんじゃないかと思われます。
まとめると
完全にとりとめない感じになりましたが、むしろとりとめられない!!!それが本作の魅力です!(いいわけ)
スターウォーズ42年の集大成を勢いだけで乗り切るという英断、そしてそれをやりきったJJエイブラムスに最大限の賛辞と感謝を捧げたいと思います。
本作を見ずにここまで読んだ方は居ないと思いますが、もしまだ観ていないのでしたら、映画館に行かれることをお勧めします。
言葉では語り尽くせないほどの愛と驚きと微笑みに満ちた最高に面白い作品だと思います。
*1:パルパティーンを殺すとシスになるから一度レイを殺して同士討ちの形にしたかったんじゃないかと思った