セカイノカタチ

世界のカタチを探求するブログ。関数型言語に興味があり、HaskellやScalaを勉強中。最近はカメラの話題も多め

「魔法の世紀」を読んだ(読書感想文)

魔法の世紀

魔法の世紀

アマゾンプライム会員特典ならば、Kindleで毎月1冊の本を読めるのですが、正直あまり面白そうな本がないので、どうしようかと思って漁っていたところ、この本が、中々そそられるタイトルだったので読んでみました。

落合陽一さんという方を存じ上げていなかったので、前提知識無しで呼んだのですが、こういう読書の仕方も面白いかなと思いました。

内容は?

20世紀を「映像の世紀」とするのであれば、21世紀は「魔法の世紀」になると、筆者は提起しています。

ここでいう魔法という言葉の説明として「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない。」という有名なクラークの言葉を引用しています。

近年のテクノロジーの発達は、魔法と言っても過言ではないような出来事を可能にしており、それは今後も加速していくはずです。

21世紀が終わる頃には、まさに魔法と言えるような進化をしていることでしょう。

そんな、魔法の一例(主に筆者の研究内容)を紹介しながら、テクノロジーとメディアアートの関係や、新しいテクノロジーが新しいアートを生み出すというメカニズムについて説明が続きます。

古来より、人間の思考や行動、生活様式というのは、テクノロジーによって制約を受けてきました。

例えば、石版に楔形文字を書くのと、紙に書くのでは、大きく利便性が異なるわけですが、利便性というのは、人間の思考にも大きく影響を与えるものです。

そのため、石版にアートを描く人よりも、紙にアートを描く人の方が圧倒的に多くなります。

この考え方は、言われてみれば自明なのですが、面白いことだと思いました。

例えば、デジカメの普及により、世界中で撮影される写真の数は、年々増えていっています。

ストリーミングやSNSの普及により、動画の数もどんどん増えているでしょう。

それにより、私達の生活様式も変化し続けています。

それに伴い、新しい需要が喚起され、新しい解決が提案される。

このようなサイクルを続けていくのだと思います。

読書は楽しい

アマゾンプライムでなければ、この本を読むことは無かったと思いますが、こういう出会いがあって、新たな知見を得ることが出来るというのも、読書の楽しみであり、たまには自分の興味のある分野以外の本も読んでみると良いと思いました。