先日、息子と遊んでいると私達が「作品入れ」と呼んでいるファイルを持ってきて、私にこう言った。
「ここのぶぶんにはいる紙がないんだよねー」
そこで私は、部屋に戻ってA4サイズのコピー用紙を持ってきて提案してみた。
「これなら入るんじゃない?」
すると、息子から驚くべき返答が返ってきた。
「じゃあ、テストしてみよう」
「!!??」
マジ?
今「テスト」って言った?
しかも、学校の試験とかの意味じゃなく「試してみる」って意味で使った?
恐る恐る息子の真意を確かめる。
「テストって?」
「紙が入るかどうかテストしてみようよ」
なんと、事を起こす前に事前に問題点がないか確認しようとしている。
4歳の息子が。
これは、下手するとそこらのSEより賢いぞ。どこで覚えたんだそんなこと。
息子とのエピソードをブログに書いたりすると親バカだと思われかねない(もう手遅れかもしれないが)ので、なるべく控えるように心がけてきたのだけれど、これは流石に驚いた。ブログに載せてしまおう。そして、誤解を恐れずこう言い放ってしまおう。
うちの子、天才かしら?
いい大人たちが仕事で失敗するのは、大概事前に確認せずに事を進めるからだ。
良い仕事というのは段取り8割というが、実際に「動くのか?」「うまくいくのか?」について事前に確認していれば、8割方のトラブルは回避できる。
システム開発であれば尚更、テストやリハーサルというものが重要になってくる。
今回の息子の件は、単なる気まぐれや偶然だったかもしれないが、果たして何人の人間が事前確認を思いつくだろうか。
かくいう私も、今回のタイミングで「テストが必要」という認知には至らなかった。
そして、実際A4のコピー用紙は、「作品入れ」には少し大きく、はみ出した部分をハサミで切る必要があった。
息子は絵を描く前にその事に気づき、無駄に大きくはみ出した絵を描くこと無く、ファイルに作品をしまうことができた。
それは、日曜の昼下がりに起きた小さな奇跡の一コマだった。