セカイノカタチ

世界のカタチを探求するブログ。関数型言語に興味があり、HaskellやScalaを勉強中。最近はカメラの話題も多め

ScalaMatsuri に行ってきました 2019

ScalaMatsuri2019も3日間の行程を終え、大盛況のうちに幕を閉じました。

今年は、カメラマンとしての参加となりました。というか、毎回カメラマンしているのですが、例年はメインで写真撮影をして下さる方がいて、自分は「サブ的に適当に写真を撮る」という立ち位置でした。今年はその方の都合がつかず、自分がメインで回ることになたので、例年よりも重責を帯びるわけで、ドキドキして臨みました。

一番大事なこと: カメラマンは体力だ!

ということで、今回の装備ですが、EOS5D(初代)とEOS5D mark3 の2台持ちにしました。ScalaMatsuri の予算で EF70-200mm/F2.8 USM II をレンタルすることができたので、これを5D3つけるとして、初代の方には EF24-105/F4 とタムロン35mm/F1.7 を付け替えて使うことにしました。

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EOS5D(初代)は、最近あまり使ってないのですが、今回メインカメラマンということで、1台が壊れたときにレンズマウントが一緒であれば予備として使えるという計算があり、色々と設計の古いカメラですが、写真の写りは今でも一線級なので、引っ張り出すことにしました。

ということで、写真の2台をたすき掛けにして持ち歩いたのですが、あまりにも重い。全部で5キロぐらいあると思いますが、これを持ち歩きながら立ったりしゃがんだり、カメラを構えたりおろしたりすると全身がバキバキの筋肉痛になります。特に70-200mmを付けた5D3は重い上にフロントヘビーになるので、夕方ぐらいになると握力が尽きて腕がプルプルしてきます。指もグリップが当たるところが擦れて痛くなるので絆創膏を貼りました。

つまり、カメラマンは体力です!アングルとかセッティング以前に歩き回って被写体の所に移動しないと写真は撮れません。世のカメラマンさんたちはこういうことを日常的にやっているのかと思うと頭が下がります。

最近、健康のために5キロのジョギングをちょいちょいやっていたので、何とかギリギリ体力がもちましたが、やってなかったら途中でリタイアしていたかもしれないです。

技術カンファレンスの撮り方

技術カンファレンスでは、 登壇者 の方々を写すのが大きなミッションとなります。

折角の晴れ舞台ですので、なるべくカッコよく撮りたいというのがカメラマンの性ですが、会場が固定しているので、いくつかの撮影ポイントから、決まったアングルで淡々と撮っていくことになります。

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引きのアングル

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アップももちろん押さえる

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別アングルから

被写体は、ScalaMatsuri座長の麻植さんです。

会場は暗いので、iso800~1200ぐらいにしてシャッタースピードが下がり過ぎないようにします。当然F値の低いレンズの方が有利になるので、70-200mm/F2.8は威力抜群です。寄りのアングルで撮ったときの描画力は流石の一言と言えます。また、広角側もF値を優先してタムロン35mm/F1.7を装着しました。24mmと比べると若干画角が狭まりますが、気になるレベルではなかったと思います。

登壇者さんを撮るときは、なるべく前を向いて目を開いている写真が良いのですが、人によっては、ずーっと俯いて画面を見てしゃべっているので、カメラを構えつつじっと待ちます。暗くてシャッタースピードを上げづらいので、激しく身振り手振りで説明する方も難易度が上がります。諦めてISOを上げるか数打ちゃ当たる理論で枚数を撮って当てていきます。

ScalaMatsuriでは、大きな会場が3つあって、それぞれで同時にセッションが開かれます。各セッションは数分で撮り終わるので、すべての会場を回りつつ、裏で働くスタッフの様子や会場の外回りなんかを撮影していきます。

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準備するスタッフ

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表の暖簾

これを3日間繰り返せば、ミッションクリアなわけですが、二日目の最後に重要ミッションが発生します。

全体記念撮影です。

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記念撮影

これは、二日目の懇親会の 宴もたけなわ なタイミングで行われるので、手早く撮って会場の熱気に水を差さないように気を付けました。

なお、撮影時の掛け声は語尾が「い」で終わると口角が開いて良い感じの笑顔になるという伝説があり、ScalaMatsuriらしく「ドッティー(dotty)」としました。良い笑顔になったと思います。

現像してアップロードし終わるまでが ScalaMatsuri

写真は、撮っただけでは何の役にも立ちません。

現像して、しかる場所にアップロードして初めて一仕事終えたといえます(さらに言うなら、こうしてブログを書くところまでがScalaMatsuriですよ。皆さん)。

3日間も歩き回って撮影すると、総撮影枚数は2千枚を越えるわけですが(それでも少ない方だと思う)、これを選定して現像します。

カメラマンの能力というのは、この 選定 も大きなウエイトを占めています。審美眼が問われるフェーズですが、自信を持って写真を選出します。大量の写真を渡されても見るのも管理するのも大変ですので撮って出しで全部納品するようなやり方は良くないと思います。

写真はすべてRAWで撮影しますので、現像作業も必要なのですが、自分の場合は「こだわりよりスピード」をモットーとしておりまして、選定しながら逆光や暗い写真は露光補正(大体自動補正)を掛けていって、最後に選定した写真に一括で、「シャープネスとノイズ低減(カラーノイズ)」を掛けます。手抜き かもしれませんが、現像設定をいじり過ぎると不自然になっていきますし、祭りの興奮冷めやらぬタイミングで写真を見たいという気持ちを優先したいという信念でやっています(いいわけ)。

余談ですが、キヤノンのRAWファイルって、色も暗くてピントも薄らぼんやりした感じに写るんですが、ちょっと調整して現像を掛けると見違えるように綺麗になります。RAWなんで当然かも知れませんが、何の加工もなく、フラットに素材として保存しているんだなあと感じる瞬間です。

まとめると

ScalaMatsuri というのはプログラミング言語の技術カンファレンスですが、自分にとっては最新のScalaの技術を学ぶとともに、撮影技術を磨く場として楽しく参加させていただいております。

言い忘れていましたが、今回の ScalaMatsuri では、三日目のアンカンファレンスにて、一つセッションを持たせていただきました。「vs Rust」というテーマで、最近注目度が上がってきているプログラミング言語RustとScalaとの比較をやろうというセッションでしたが、 過去に例を見ないぐらいグダグダになってしまいました(´;ω;`) セッションに参加くださった皆様には、この場を借りて改めてお詫び申し上げます。しっかりと準備してリベンジできる機会があれば頑張りたいと思います。

おまけ

今回、三日目のセッションで、株式会社はてなから「はてなブックマーク」の Scala への移行についての発表がありました。

自分はこうして、はてなブログにブログを書き続けていますし、はてブもかなりヘビーに使わせてもらっていますので、間近で発表を聞くことができてとても幸せでした。

そして、はてなの裏側でも Scala が使われているというのが何より嬉しかったです。

これからも頑張ってください!

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株式会社はてなの谷口さんの発表