セカイノカタチ

世界のカタチを探求するブログ。関数型言語に興味があり、HaskellやScalaを勉強中。最近はカメラの話題も多め

デモンズソウルをクリアした(ゲーム感想文)

Bloodborneから始まり、ダークソウルシリーズ、SEKIROとクリアしてきて、ついにシリーズの原点となるデモンズソウルにまで手を出してしまいました。

Demon's Souls(デモンズソウル) PlayStation 3 the Best

Demon's Souls(デモンズソウル) PlayStation 3 the Best

  • 発売日: 2010/02/25
  • メディア: Video Game

デモンズソウルは2009年のPS3のゲームなので、プレイ環境を整えるためにPS3も買いました。正確には、もともと持っていたPS3が壊れてしまい、中古でもう1台買ったのですが、また壊れてしまい、3台のPS3をまたいでしまいました。他のゲームも持っていますので、デモンズソウルのためだけではないですが、ちょっとやりすぎたかもしれないですね。

ゲームの概要を述べると、後に続くダークソウルシリーズなどの方向性を決定づける作品なので、ゲームシステムはほぼ同じで、三人称視点の3DアクションRPGとなります。暗くおどろおどろしい雰囲気のダークファンタジーで、ソウルという魂的なパワーを集めて強大な力を手に入れたデーモン達に滅ぼされた国で、それらのデーモン達を倒す最後の希望の光となって、世界の崩壊を食い止めるというストーリーです。というか、ゲームをプレイしている限り、既に世界は崩壊しきっているので、救うべきものが何か残っているのか疑問ですが、それは兎も角、半分亡者と化した主人公は、繰り返し繰り返し死にながらおぞましくも強烈なルックスとパワーをもったデーモンとその手下たちを少しずつ退けていくことになります。

本作は、後にフロムソフトウェアの代名詞となる「死にゲー」と呼ばれるにふさわしい難易度となっていて、最新作から概ね逆順に辿ってきた自分の感想としては、シリーズでも屈指の難易度だと感じました。特に序盤はサクサク死にまくりで、後のシリーズと比べると粗削りで不条理な点も多いのですが、逆に洗練されたバランスを持たないがゆえに、困難を切り開いていく感覚を強く感じる事ができて良かったと思います。

ダークソウルシリーズは、「死にゲー」とか「高難易度」と言われていますが、「難しければ難しいほど優しくなる」という矛盾を抱えています。死んでリトライを繰り返すというシステムがゲームの根幹に組み込まれているおかげで、強烈な敵や凶悪な罠を用いたレベルデザインが可能になっている反面、繰り返しトライしてステージの構造を覚えていけば、誰でも解けるという簡単さも持ち込むことになりました。フロムゲーの難しさは、接待された難しさであるといえるのです。

そしてそれは、当然ながらシリーズが進むほどに洗練されていき、最新作であるSEKIROにおいては、強烈な難易度とともに、上手にプレイヤーをゴールまで導く包容力をも兼ね備えています。このゲームバランスは磨き込まれた職人技ともいえるものですが、そこまでの至るためには、このデモンズソウルから数えて10年の歳月が必要だったわけです。本作では、スポイルされていない原石ともいえる粗削りなバランスを堪能することができました。

ただし、粗削りなのは難しさだけではありません。武器や育成の自由度やオープンワールドと称するステージ選択の自由度と、難易度のバランスに苦慮したのか、非常に難しいステージやボスもあれば、拍子抜けするほど簡単なステージもあり、難易度のムラを感じました。特に後半戦ではステージやボスが急に簡単になった感じがしました。「そろそろ中盤かな?」と感じるあたりで急に手ごたえがなくなり、そのままラストまで行ってクリアしてしまいました。これには少々拍子抜けです。

この頃はまだ敵AIの技術に熟練していなかったのか、ボスの動きは隙が大きく攻撃を避けるのが簡単なので、後のシリーズに比べると簡単に倒せることが多かったように思います。

どちらかと言うと、道中に凶悪な敵が配置されていることが多く、苦戦させられました。特に腐れ谷は、シリーズ定番の「毒の沼地」ステージなのですが、「足元の沼地に捕われるとローリングできない」という本作にしかない糞仕様で、大変苦しみました(流石にやりすぎという話になったのか、ダークソウルシリーズではローリングできます)。

あと、古すぎてオンラインサービスが終了しているため、ヒントとなるメッセージや助っ人を召喚する機能が使えないのは残念でした。今時のゲームはオンラインが前提となっているので、旬を過ぎてから楽しむことが難しくなってきていますので、面白そうなゲームは早めにやっておく必要がありますね。

ついでに、ゲーム内のオンラインだけじゃなく、攻略Wikiも情報が少なかったので、アイテムの回収が大変だった箇所があったのも時の流れを感じました。

ということで、長くなりましたが、今更新規でプレイする方もいないとは思いますが、もし機会があれば、面白いのでお勧めです。(PS NowでプレイできるのでPS3を買わなくても大丈夫です)