セカイノカタチ

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僕らは、バブル経済の本質を勘違いしていたかもしれない

やまもといちろう 公式ブログ - たぶん26歳では分からないかもしれない中国バブルのこと - Powered by LINE

バブルっていやあそうなんだけど、僕らは勘違いしているのかも知れない。信用経済がいくらバブルでも、実体経済はガチで成長するって事を

2017/12/02 14:23
b.hatena.ne.jp

やまもといちろうさんのブログに対して、こんなブクマをしたのですが、最近バブル経済に関して思うところがあるので、もうちょっと詳しく書きたいと思います。

といっても、経済の専門家ではないので、単なる与太話として聞いていただけるとありがたいです。

まず、いつの頃からいわれ始めたのかわかりませんが、中国経済は絶賛バブル中です。様々なものに実際の価値を遥かに上回る値札が付けられ、それが更に値上がりすることを期待してお金が集まるというスパイラルによって、どんどん数字上の経済が膨れ上がるという循環が発生しています。

日本では、1980年初頭をピークとして有名な「バブル崩壊」が起こりました。

私たちは、この記憶が鮮明に脳裏に焼き付いており、「バブル崩壊=地獄」みたいなイメージで語られることが多いと思います。

日本人にとっては、バブル崩壊は「絶対に避けなければならないもの」として、神格化され神話となったのです。

その理論で言うと、絶賛バブル中にもかかわらず、更に積極的にバブルを仕掛けていっているようにみえる中国の振る舞いは「愚か者」にしか見えないわけで、「いつか崩壊して痛い目にあうぞ」と、したり顔で嘲笑の対象としてきたわけです。

僕もつい最近まで、その認識でいました。けれども、「本当にそうなの?」と、最近では疑問に思っています。

日本のバブル崩壊によって、GDPがどのぐらい減少したかというと、減少しませんでしたし、リーマンショックの時も、マイナス4%でした。

成長前提のGDPにおいて、マイナスというのは相当インパクトのあることではあるのですが、とはいえ高々数%の減少に過ぎません。それも翌年からは、数%の成長率を取り戻しているわけです。

中国で言うと、2000年から数えて10倍、ここ10年でも2倍に成長しているわけです。

世界経済というのは信用経済なので、基本的には数字だけが動いているわけですが、信用経済をベースに実体経済も確実に成長するわけなので、私たちが「どうせバブルだ」とか「明日にでも崩壊するぞ」といっている間に、北京や上海や深センは日本の都市を上回る大都会となり、車が走り回り大渋滞を起こし、全員がスマホを片手に決済して、電子マネーの普及率が100%に近い値になるという現実が出現してるのです。

ここが、僕がいいたいことのポイントで、いくら「バブルだ」といっても、今の中国が現出した「生活水準」というのは、本物なわけです。

明日中国バブルが大崩壊したとしても、生活水準が大きく落ちるわけではありません。

いきなり、明日から人民服を来て自転車で通勤するような世界に逆戻りすることはないのです*1

中国が、日本と同じようにバブル崩壊を恐れて、ゼロ成長、もしくは数%の成長にとどまっていたら、恐らく未だに人民服を着て自転車通勤していたのではないでしょうか。

バブルによって出現した、一大工業としてある深センでは、様々な電子部品が生産され、世界のハイテク産業を工場として支える一方で、街にあふれる部品を組み合わせることによって、新しいイノベーションを起こす発信源になっています。

バブル経済によって、人や物を集め、インフラや教育、工場や高層ビルや一流企業や一流の人材を集めてしまえば、それは実体を伴います。

バブル崩壊前に持っていなかったものをすべて手に入れ、崩壊しても数%のダメージであれば、やったもん勝ちとしか言いようがないのです。

そして、中国だけではなく、アメリカや欧州諸国も同様に「バブルによってバブルを制す」ような経済成長を進めています。

その間、日本は取り返しがつかないほど遅れを取ってしまいました。

そりゃ、バブルが崩壊すれば少なからずダメージを負う人はいるわけで、破産する人や自殺する人も出るかもしれません。

しかし、自分が貧乏くじを引くことをみんなが恐れて、全員が貧乏になるというメカニズムが、今、日本を覆っている閉塞感の正体なのではないでしょうか?

心配事の9割は実現しないと言われている通り、バブル崩壊を恐れるあまり、現実には存在しない魔物の影に怯え続けてきてしまったのかもしれません。

今こそ、バブル神話を逆の意味で崩壊させ、勇気を持った経済成長をすすめるべきではないでしょうか。

*1:若い人には伝わらないかもしれませんが、昔、中国ではみんな自転車に乗って通勤してて、朝のラッシュ時間には未知に数万台の自転車があふれるという現象が起きていて、テレビなんかでよく取り上げられていたんです